
【カウパー】の用語解説
カウパー かうぱー
男性が性的興奮を感じると尿道球腺から分泌される、無色透明で粘り気のある粘液
「尿道球腺液」や「我慢汁」、「先走り汁」などとも呼ばれる。
射精に至る前の興奮段階から分泌される弱アルカリ性の体液であり、アルカリ性の精子が弱酸性の尿道や膣内を通る過程で損傷を受けないよう、あらかじめ中和する役目を果たしている。
また、女性の愛液と比較すると分泌量は少ないが、性交時の摩擦を軽減する効果もある。
その性質上、男性が性的興奮を覚えれば性的刺激がなくとも分泌される可能性があるため、常に下着を汚すリスクがあると言っても過言ではない。
さらに、通常のカウパーに精子は含まれておらず、生殖能力を持たないが、体内で生成されて蓄えられた精子は射精を伴わずに尿道へ排出されることがあるため、そうして排出された精子がカウパーに混入して体外に出ることは十分にありえる。
その場合、精子の混入したカウパーによって妊娠するリスクも存在するため、妊娠を望まずに性行為を行う際には、「膣内に射精しなければセーフ」と思わずにコンドームの装着を積極的に行うべきだろう。
ちなみに「カウパー」という呼び名の由来は、この粘液を解剖学の書籍に初めて記したイギリスの外科医ウィリアム・カウパーの名前である。いわゆる「エロ用語」として自分の名前が定着してしまったことをウィリアム・カウパー本人がどう思っているのかは知る由もない。